2011年1月17日月曜日
混乱した青春-2
県立中学校は郡内に一校という形で配置されていたので、多くの町や村の小学校から集まってきた、必然多彩な学友が出来小学校のときより多くの同学年友が出来た。一組50-60人で5組あった。学力成績も僕らの場合275人中何番、と言うはっきりした位置が示された。心を打ち明けて話せる相手は自分の成績近くの者を選ぶ、遠くの寒村の者がいたり僕が住んでる町よりうんと賑やかな都市の者もいた。魚釣りには遠くの山の友人と出かけ、都市に行っては喫茶店に連れて行って貰いこっそり映画館に入ったりした。当時子供は映画館や喫茶店などは入って成らなかった。都市の者は矢張り僕らよりうんと増せていた、店に入ると自分が欲しい者を平気でポケットに入れる万引きである。店の人も小額な物は見逃すそうだ。ある日、本屋に入った友達は一生懸命漫画に夢中であった。僕は戦争の写真が何枚か載った薄い雑誌が目に付いた。パラぱらっとめくって見て欲しくなった、払うような金は持って無かった。解らぬように懐にいれそっと友達の横に行き、欲しいがどうしようと言った。友達は平気な顔でそのまま持って帰れと言う。また彼も漫画の本を懐に入れていた。友人は堂々と胸を張ってゆく、僕はドキドキしながら彼の後について入り口を出た。誰にも詮索されず旨く行ったホクソ笑んで友人と顔を見合わせた。そして50メートルぐらい歩いた処で見知らぬおじさんに手を捕まれた。ハットして何をすると言って手を引き抜こうとしたが、力強い向うの腕にはかなわなかった。友人はサット走りかけたその時別の人が捕まえた。二人は本屋に引き戻され二階の事務所らしい一室に連れ込まれた。二人とも懐から本を取り上げられた。ビンタが飛んできた何発か済んだ処で、中学校の名、住所氏名電話は無かったので無いと答えた。それから二人に向かって不届きな事をする出ないと暫らく説教された。明日学校に届けると言った。此れには友人が慌てた、それだけしないでくれと哀願した。それでは親に来てもらう良いかと言って友人の家に電話した。30分ぐらいしたら親が来た。友人の親は平身低頭して謝り続けた。そして僕らの頭も押さえ謝りなさいと強くいった。本屋の人が友人の親に子供にこういう事を絶対しないよう強く言い聞かせて下さいと言って無事開放された。
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