2010年11月14日日曜日

ガリンペイロ体験記二番

ガリンペイロと言えば、粗暴な無法者強欲者の集団と思われているが、それは一部の者達であって、マフィアの様な組織があり悪いことを職業とする集団ではない。ブラジルでは勝手に山に入り金やダイヤを掘りあさるのは 違法とは限らない。中には鉱区権等を持つ大企業の区域がある。其の中でさえいったんガリンペイロが金鉱を見つけ掘り出したら、ちょっとやそっとで追い出したりは出来ない。私が体験した金鉱はセーラペラーダと言う。処はアマゾン川流域に属するアマゾン地方である。アマゾン州の東側パラー州内、日本の日鉄が投資経営しているカラジャス鉄鋼山のちかくである。農夫が発見した個人の農場内である。農場といっても山あり谷あり平地在りの大農場で、いったん金鉱が発見されたら我もわれもとガリンペイロが押し寄せ、一時期は、5万人ものガリンペイロが集まり金鉱の現場は足の踏み場もなく、働いている者の喧騒とツルハシを打ち込む音が入り混じり、耳がつんざく様な轟音が山々の谷間に鳴り響き、強欲者が血眼になって働く姿はこの世の光景とは思えぬ全く別世界の地獄の中に放り込まれた観であった。

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