2010年11月21日日曜日
ガリンペイロ8
炊事係りになったものの戸惑うばかり。一緒に入山した5人のガリンペイロは僕の作るものに慣れていたので問題なかったが、他の5人が食事について不満だらけである。その中の通称ジョゼは日本人に対する偏見もあって、罵倒するばかりか食器を投げつける。その乱暴に腹らわたは煮えくり返り手に持った包丁を突き出そうと思った瞬間、様子を見守っていたジョンがさっと近寄り、前をさえぎって話しかけてきた。何も話はないが突然笑い出し訳もないことを言い出した。おれの危機を救ってくれたのだ。そんなことや些細な事件が何度かあったが、炊事係りは弱いものガリンペイロの不満の吐き出し所なのである。その事を肝に銘じて少々の小言は聞き流しそ知らぬ顔をする事を覚えた。そうこうするう内に10月になった、空は一面に雲が覆い雨季がやって来たのである。一週間もせぬうちに豪雨が雷の轟音を引き連れてやってきた。現場は泥水が流れ込みとても仕事することは出来ない、雨期明けは来年の3月頃である。噴火口様になった現場は大きな池になる、政府が設置している汲出しポンプは全力稼動しても豪雨には勝てない。雨期明けまで全山仕事中止になった。ガリンペイロは三三五五故郷に帰り始めた、しかし帰る旅費もない奴は小屋に居座る。パトロンはそれらを賄わなくてはならない大変である。私も今更帰る訳には行かない、近くに少量ながら砂金が出る谷間がある。連れて来た5人達と現場に行って見ると、何とか仕事できそうだ小屋から2キロくらいだ毎日通ってやってみる事にした。
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